紫陽花

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小学生の頃は、
梅雨の時期に歩き始めるとすぐに視界に入ってくる、
道にたくさん咲き溢れていた紫陽花があまり好きではなかった。
 
 高学年の頃に母が
「紫陽花は、1つ1つの花びらがとても綺麗なんだよ。」
という一言を与えてくれてからは、紫陽花がとても好きになった。
紫陽花は全体的に見るのではなく、一つひとつの花を見てみると、
どれも違う色や模様で、しばらくの間観ているのが楽しかったのだ。
それからは、周りがいくら紫陽花を好きじゃないと言っても、私には好きな花の一つだった。
 中学3年生の時に母に緑色をした紫陽花の植木を贈ったほどである。
 
母はその紫陽花を庭に植え替え、
それから一昨年までずっと綺麗に、幾度か違う色になって花を咲かしていた。
 
去年その紫陽花を父が伐採した。
庭先に咲いていた色鮮やかのチューリップも一緒に。
玄関先の花壇を再スタート、一から始めると決めたのだ。
当時の私たちは全てをリセットしたかったのである、きっと。
囲まれている環境の一部を一つずつ壊し、再スタートさせることで。
 
それから数年が経ち、
しばらくの間紫陽花が咲いていたあの場所は、
現在、野菜がなっている・・(・・・)
 
 
紫陽花は土のアルカリ性や酸性の濃度で色が変わるのだそう。
毎年何色に咲くかは分からない。
庭の花びらはとても濃い赤紫色ばかりだった。

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写)先月道端で見かけた紫陽花と一緒に。